ビジネス関連の大学院留学専攻科目を考えたとき、MBA(Master of Business Administration)が最も有名な経営学修士課程として思い浮かぶでしょう。このコースでは、まさしく会社を経営するために必要な知識を専門的に学びます。会社経営に必要な会計学、マーケティング学、広告学、経済学といった学問を幅広く学び、その後、国際ビジネス、スポーツ経営学、E−ビジネスといったより特化した経営学を学びます。実は、MBA以外にも、MSc、MA、Master of Commerceという名称の違う大学院修士課程の学位があり、職務経験の有無、GMATスコアの有無、国別特徴によって、入学方法は異なります。一般的に、MBAは職務経験が必要とされますが、アメリカの場合は職務経験無しで入れるMBAが数多くあります。一方、イギリスやオセアニアでは、MBAに入学するには3年程度の職務経験が必要とされます。MAやMScは職務経験を必要としないコースが多いので、新卒の方にはこれらの大学院コースがおすすめです。また、MBAの多くがGMATを要求するのに対し、MAやMScはGMATを要求しないケースがほとんどです。MBAはビジネス全般を幅広く勉強するので、最近では、職務経験やGMATスコアがあってもあえてMAやMScを選択し、より専門性を高めようとする方も多くいます。特に、MA Human Resource(人事)、MSc International Business(国際ビジネス)、MA Marketing(マーケティング)のような大学院分野が人気です。
職務経験
GMAT
専門性
学費
MBA
2〜3年
必要
全般的
高額
MA/MSc/MCom
不要
不要
専門的
中価格
大学院留学で英語教授法を習得する
大学院留学後、就職に直結した大学院の学位をイメージした場合、必ず上位にランクインしてくる分野が英語教授法です。英語の先生としてのキャリアアップを目指すには英語圏の大学院で英語の教え方を学ぶのがベストだからです。この分野は受験英語に偏りがある日本が遅れをとっている分野としても有名です。TESOL(Teaching English as Second Language)と通常呼ばれますが、現在、英語学校や短大で、TESOLのディプロマコースを開講しているところもありますが、世界的に通用する資格は大学院で学ぶTESOLだけです。TESOLは大きく分けると、言語学系(Linguistic)、教育学系(Education)があり、教育学系のTESOLの方が門戸が広く実践的なカリキュラムになります。授業の中でも指導案をプレゼンしたり、教育実習も必修科目に含まれています。言語学系は研究色が強く、カリキュラムもSyntax(統語論)、Semantics(意味論)等も含まれてきてきます。アメリカのTESOLはGREを必要する大学院が多いですが、要求してこない学校もあります。イギリス、オーストラリア、ニュージーランドのTESOLプログラムはGREを要求しませんが、通常2年以上の職務経験が必要とされます。これらの地域では修士課程は1年間で修了できますので、短期間で修士課程を修了したい方にはおすすめです。